2023年5月1日、卓球元日本代表の石川佳純選手が、4月に行われたWTTチャンピオンズ・マカオ大会をもって現役引退することを発表しました。
今年で30歳を迎える節目の年、日本の卓球界をけん引するスターがまたひとり、第一線を退くことになりました。
発表が今になった理由は「試合に集中したかったから」。
引退試合ということで特別な注目を浴びたりせずに、いつも通りの自分で試合に臨みたかった、ということなのでしょうね。
今回は、石川佳純選手が引退を発表した裏に昨今の代表落ちの影響があるのか、結婚への憧れと本当の引退理由4選について調べてまとめました。
石川佳純引退の裏に代表落ちの影響?
実は石川選手、昨年の秋に開催された世界選手権団体戦出場をかけた試合で代表落ちを経験しています。
予選はトーナメント式で行われ、4強に残った4名がそのまま代表に内定するというルール。
トーナメント式の場合、一度負けたら即敗退となるため、どこのブロックに入るのかクジ運によるところも大きいような気がします…
石川選手は準々決勝までコマを進めたものの、そこで今勢いに乗る若手選手・早田ひな選手と対戦。
フルセットの大接戦を繰り広げるも、惜しくも敗戦。
代表権の切符を獲り逃しました。
当時14歳だった2007年から14大会回連続出場していた世界選手権の代表入りを初めて逃すこととなったのです。
また、昨年4月に開催された杭州アジア大会代表選考会でも、第一試合で後輩である平野美宇にストレート負け、続く第二試合でもイージーミスが目立ち、佐藤瞳に敗北を喫しました。
石川選手は試合後のインタビューで、
「(試合の)内容自体は良かった。ただ、出られなくて残念。」
とポツリと話していたのが印象的でした。
日々若手が育っていくスポーツ界で、年齢や環境の変化もありながら、14大会連続で出場するというのは冷静に考えてとてもすごいことですよね!
これまで、3大会連続でオリンピックでメダルを獲得するという偉業を成し遂げてきた石川選手。
観客側もしかり、どこか当たり前になりつつあった「オリンピックも世界大会もきっと出場権を勝ち取るはずだ」という前提が崩された日。
石川選手はなにを思ったのでしょうか。
引退発表の書面の中では、
「今年に入ってからというもの、大会に出場するたびに『これが最後の試合になるかもしれない』と思いながら臨んできた」
と綴っていました。
そう思うに至る経緯のなかに、後輩に代表権を譲ることが増えてきた昨今の大会結果の影響も、少なからずあるのではないかと感じずにはいられませんでした。
結婚への憧れ語る、本当の引退理由4選
石川佳純選手の引退については、2023年5月18日に正式に記者会見が行われることが発表されています。
7歳から卓球を始め、30歳で現役引退を表明するまで23年間にもわたる長い選手生活。
引退を決定づける理由はおそらくひとつだけではないと思います。
石川選手の過去の発言などをもとに、引退を考えるきっかけとなった事由を以下推察してみました。
❝やり切った❞達成感
これが一番大きな要因かもしれません。
石川選手自身も、
「(WTTチャンピオンズ・マカオ大会をもって)自分の中ではやり切ったという思いが強く、引退を決意した」
と語っています。
ちなみに、同じく元卓球選手の福原愛さんも、当時の引退会見で以下のように述べていました。
【石川佳純が引退 福原愛氏コメント】https://t.co/EV8rsaXGSz
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) May 1, 2023
「私が選手としてできることはやりきった、頑張り抜いた」
そして、
「もう自分が選手として引っ張っていかなくても大丈夫。今度は後輩たちが日本代表として頑張ってほしい」
とも…
伊藤美誠選手や平野美宇選手など、世界に通用する実力を兼ね備えた若手選手の成長が目覚ましい卓球界。
先述したような後輩の活躍もあり、そろそろ身を引こうと考えていたのかもしれません。
年齢によるスポーツ選手としての寿命
30歳という節目の年齢を迎え、若い選手も台頭してくる中で、選手としての体力的な衰えや限界を感じるようになったのではないか、ということも考えられます。
ご存知の通り、高い瞬発力や反射神経が求められる卓球競技。
他の競技に比べても引退の年齢が低いことで知られています。
例えば、サッカーであれば三浦知良選手は有名ですよね♪
現役最年長ボートレーサーの高塚清一さんはなんと御年75歳!
現在女子卓球で活躍している著名な選手の年齢は、
・伊藤 美誠 2000年10月21日(22歳)
・平野 美宇 2000年4月14日(23歳)
・早田 ひな 2000年7月7日 (22歳)
とかなり若いことがわかります。
30歳といえばまだまだ若いですが、卓球選手としての体力の変化はやはり否めないのかもしれません。
結婚や出産を視野に入れているから
以前から結婚願望があることを明かしている石川選手。
現役選手を続ける以上は、遅くまで続く厳しい練習や海外遠征もあり、なかなか落ち着いた生活を送ることは難しいですよね。
インタビューでは、
「誠実な人がタイプ」
「子供は2人欲しい!」
と無邪気に笑顔で答えていた石川選手。
「いつまで選手として第一線で活躍するか」ということを考えた時に、これがメインの理由にはならないにしても、将来的に結婚や出産をしたいというのも理由のひとつかもしれません。
他にやりたいことができたから
引退表明の書面でも、
「卓球を通して学んだチャレンジ精神を忘れずに、色々なことに挑戦していきたい」
と綴っている石川選手。
実は以前から「こどもが好き!」と公言していて、
「石川佳純47都道府県サンクスツアー」なる卓球教室を開いたりもしています。
JA全農は、2022年4月16日(土)に、全農所属・卓球日本代表の石川佳純選手との交流ベント「全農presents石川佳純47都道府県サンクスツアーin福島」を開催します。https://t.co/PLHWnCFm4f pic.twitter.com/bVgvONIbO2— JA全農トピックス【公式】 (@zennohweekly) April 7, 2022
今後は選手としてではなく、指導者やコーチという立場で、卓球競技を子供たちに広めていく普及活動に力を注いでいきたいという思いがあるのかもしれません。
まとめ
今回は、石川佳純選手が引退を発表した裏に昨今の代表落ちの影響があるのか、結婚への憧れと本当の引退理由4選について調べてまとめました。
・昨年度は14年連続出場していた世界大会の出場権を逃し、後輩にその座を譲っていた
・引退を決意した理由として、「やり切ったという思い」が一番ではあるが、将来的な結婚や年齢による体力の問題、今後の将来展望も影響しているのではないかと推察。
引退表面の書面では、
「自分の活躍は周りの方の支えがあってこそ」
「周りのサポートあっての自分で、心から感謝」
など、周囲の人たちへの感謝の言葉を多く残していた石川選手。
どんなに有名になっても、強くなっても、感謝の心を忘れない謙虚で優しいお人柄が伝わってくる文面だなあと感じました。
現役選手は引退とのことですが、今後もひとりの女性として、益々の活躍を祈っております♪
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